ジャカルタ行動制限を緩和、感染者増加が鈍化

2020年10月11日、インドネシア・ジャカルタ特別州のアニス知事は新型コロナウイルスの感染者数増加が一定程度鈍化したとして、先月中旬に再強化した首都ジャカルタの行動制限を12日から一部緩和すると明らかにした。25日まで2週間の状況を見た後、緩和を続けるかどうかを判断する方針としている。

 持ち帰りのみに制限していたレストランやカフェは定員の50%以下で店内飲食を許可。映画館も定員の25%に制限した上で営業を再開させる。基盤分野11業種の企業で出社人数制限を撤廃、それ以外の大半の企業も50%以下へ緩和する。

ジャカルタでは6月5日以降、制限を一部緩和したが、感染者が増え続け医療崩壊の恐れがあるとして9月14日から再強化していた。

アニス知事は行動制限を再び緩和に踏み切る理由について、「9月13日以降は、1日の感染者数が安定している」と指摘。直近1週間は、減少の兆しがみえると付け加えた。インドネシア大学公衆衛生学部のデータによると、感染者1人から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数(Rt)」は、9月初旬の1.14から現在の1.07まで低下している。

感染者数は、8月29日~9月11日までの14日間に64%増加したものの、行動制限強化後の同月25日までの2週間の増加率は9%に、さらに今月9日までの2週間の増加率は4%と、日を追うごとに下がっている。

感染者専用の指定病院は、以前の67カ所から98カ所に増やした。このため隔離病室と集中治療室(ICU)の病床利用率は、いずれも低下傾向にある。今月4日時点の隔離病室とICUの利用率はいずれも72%だった。

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